「おかえりなさい」を、一番きれいな場所で。-お盆に帰る場所がある、ということ-

エクステリアさくらの事務所で、皆様のささやかなお手伝いをしております、木村(仮名)でございます。

八月に入り、事務所の前の道も、少しだけ様子が変わってまいりました。 いつもより少しだけ、県外ナンバーの車が増え、後部座席からは、小さなお子様たちのにぎやかな声が聞こえてくるような気がいたします。

お盆が、近づいているのですね。 久しぶりに、大切なご家族が帰ってくる。その日を、心待ちにされている方も、たくさんいらっしゃることでしょう。

今日は、そんな特別な日をお迎えするための、ささやかですが、とても大切な「おもてなし」について、お話しさせていただければと存じます。


わたくしは、この時期になると、いつも以上にお家の「門まわり」や「玄関アプローチ」に、目が留まるようになります。 そこは、久しぶりに帰ってきたご家族が、最初に「ああ、帰ってきたんだな」と、息をつく場所だからでございます。

豪華な飾り付けは、必要ございません。 必要なのは、ほんの少しの、お掃除という名の「おもてなしの心」だけなのです。

  • 玄関までの小道を、掃き清める。 ただの掃き掃除、と侮ってはいけません。落ち葉一つない、清められたアプローチは、まるで神社の参道のように、帰ってくるご家族を、清浄で温かい気持ちでお迎えするための、大切な「道しるべ」となります。

  • インターホンや表札を、そっと拭き上げる。 お客様を一番最初にお迎えする、インターホン。そして、ご家族の名前が記された、表札。キュッと固く絞った布で、そこに積もった一年分の埃を拭いてあげるだけで、お家の「顔」は、驚くほど晴れやかな表情になります。

  • 季節の鉢植えを、ひとつだけ置く。 もし、玄関の隅にスペースがございましたら、今の季節に元気に咲く、小さな鉢植えを一つ、置いてみてはいかがでしょうか。ニチニチソウやペチュニアなど、健気に咲くその姿は、「よく帰ってきてくれましたね」という、言葉にならない歓迎の気持ちを、そっと伝えてくれるはずです。

  • 夜のために、門灯を灯しておく。 夜、長旅の疲れを乗せて、ようやくたどり着いた我が家。その玄関に、温かい光が灯っているのを見た時の、あの安堵感。それは、帰る場所がある幸せを、何よりも深く感じさせてくれる、無言の「おかえりなさい」なのだと、わたくしは思うのでございます。


特別な料理を用意したり、お部屋を飾り付けたりするのも、もちろん素敵なおもてなしでございます。 けれど、一番大切なのは、きっと、帰ってくるご家族が、玄関の扉を開けるまでの、ほんの数メートル、数十秒の間に、「ああ、やっぱり我が家はいいな」「待っていてくれたんだな」と、心から感じられることなのかもしれません。

皆様にとって、そして、久しぶりに帰ってこられるご家族にとって、このお盆という時間が、温かく、穏やかな再会の時となりますように。

わたくしは、事務所の窓から、静かにそう願っております。

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