エクステリアさくらの職人をやっている、鈴木(仮名)だ。
空が高くなって、朝晩の風が気持ちよくなってくると、なんだか体を動かしたくなるもんだな。 「よし、今度の週末は、いっちょ庭の手入れでもやるか!」 そんな風に、腕まくりをしている奴もいるかもしれねぇ。
ああ、いい心構えだ。自分で自分の家に手を入れて、愛着を持つってのは、とても良いことだ。
だがな、ちょっと待てよ、と。 あんたがやろうとしているそれ、本当に自分でやって大丈夫なことか? エクステリアってのはな、見た目をきれいにするだけじゃねぇ。家族の安全を守る「砦」でもあるんだ。
今日は、俺たちプロが、「これなら自分でやっても大丈夫だ」って思うことと、「これだけは、絶対にプロに任せろ」ってことを、あんたの家の安全のために、はっきりと教えてやる。
【自分でやってOK!】秋晴れの日に、家族で楽しむメンテナンス
まずは、DIYでやっても安全で、しかも効果が高いメンテナンスからだ。 天気のいい日に、家族でワイワイやるのも楽しいかもしれねぇな。
-
① ウッドデッキの掃除と、保護塗料の塗り直し ひと夏、強い日差しと雨に耐えてくれたウッドデッキ。まずはデッキブラシで水洗いして、表面の汚れやコケをしっかり落としてやれ。カラッとよく乾いたら、ホームセンターで売ってる木材用の保護塗料を塗ってやるんだ。ペンキ塗りみてぇで、子どもも喜ぶかもしれねぇな。これで、冬の乾燥や雨水から、デッキの寿命をぐっと延ばしてやれる。
-
② 伸びすぎた植木の、簡単な「散髪」 夏にぐんぐん伸び放題になった、細い枝や枯れた枝。そいつらを、剪定バサミで切ってやるんだ。木全体の風通しが良くなって、病気や害虫がつくのを防げる。ただし、注意しろよ。脚立に乗らなきゃ届かないような高い場所や、ノコギリが必要な太い枝は、素人がやると大怪我のもとだ。あくまで、自分の目線と手の届く範囲の、簡単な“散髪”だけだ。
-
③ フェンスや門扉の、ネジの「健康診断」 ドライバーやレンチを一本持って、家の周りをぐるっと見回ってみろ。フェンスのパネルを留めているネジや、門扉の蝶番(ちょうつがい)のネジが、緩んでやしねぇか?台風の強い風を受けた後なんかは、意外と緩んでるもんだぜ。軽く「増し締め」してやるだけで、ガタつきがなくなって、長持ちするようになる。
【これはプロに任せろ!】絶対に、自分で手を出してはいけないこと
次に、こっからが本題だ。 「これくらいなら、自分でできるかも…」 そんな軽い気持ちで手を出して、取り返しのつかないことになった現場を、俺は何度も見てきた。絶対に、自分でやろうとするなよ。
-
① コンクリートの、深いひび割れ補修 駐車場のコンクリートに、パックリと深いひび割れ。見た目が悪いからって、上からコーキング材みてぇなもんで埋めようとする奴がいるが、それは一番やっちゃいけねぇ。なぜ、ひびが入ったのか?地面の下で、水が流れて土が痩せちまったのか?その根本原因を俺たちが見極めなきゃ、またすぐに同じことになる。最悪の場合、もっとひどくなるぜ。
-
② グラつくブロック塀の、修理 これは、あんたや、あんたの家族、そして隣人の命に関わるから、絶対に触るな。 ブロック塀ってのは、見た目よりずっと重くて、地震でもねぇのに、何かの拍子に崩れたら、大怪我じゃすまねぇ。中に入っている鉄筋の太さや、基礎の深さまで、全部計算して作らなきゃならん、専門的な知識と技術がいるんだ。グラついてるのを見つけたら、すぐに俺たちプロを呼べ。
-
③ 照明の追加や、コンセントの増設といった「電気工事」 言うまでもねぇが、こいつは**「電気工事士」っていう資格**を持った人間しか、やっちゃいけねぇ仕事だ。感電や、漏電からの火事の危険がある。素人が手を出していい領域じゃ、断じてねぇ。
自分で手入れをすれば、自分の庭にもっと愛着が湧くもんだ。それは、本当に良いことだと思う。
だがな、繰り返す。エクステリアは、家族の安全を守る「砦」でもあるんだ。 その砦の、一番大事な基礎の部分や、命に関わる部分は、やっぱり俺たちプロに任せてほしい。無理して怪我でもされたら、元も子もねぇからな。
どこまでが自分でできて、どこからがプロの出番か。 その見極めがわからなくなったら、いつでも相談しに来いよ。正直に、教えてやるからよ。