お庭に"涼やかな風"は、吹いていますか?-プランナーが語る、夏の景色を彩る植栽デザイン-

エクステリアさくらで、お客様の暮らしをデザインさせていただいております、高橋(仮名)でございます。

風鈴の音が、ことのほか涼やかに感じられる七月下旬。 一年で最も太陽が力強く輝く季節の到来に、皆様、いかがお過ごしでしょうか。

エアコンがもたらす涼しさも快適ですが、お庭の木陰をそっと抜ける風や、青々と茂る葉が運んでくれる「自然の涼」には、何物にも代えがたい、心と体を癒やす心地よさがございます。

今日は、そんな五感で愉しむ、涼やかな夏の植栽デザインについて、少しだけお話しさせてくださいませ。 お庭の景色に、すっと涼しい風を招き入れる、ささやかな魔法でございます。


その壱:「色」で、涼を招き入れる魔法

人の心は、色によって大きく左右されると言われております。夏のお庭には、ぜひ「涼」を感じさせてくれる色を取り入れてみてはいかがでしょうか。

  • 「青」と「白」の清涼感 色彩心理学でも、青や白は、清涼感や清潔感を人に与える色とされております。夏の花壇には、ブルーサルビアアメリカンブルーのような澄んだ青い花、あるいは、ニチニチソウペチュニアの清楚な白い花を植えるだけで、お庭全体の景色が、すっと涼やかに、そして品良くまとまります。

  • 光を遊ぶ「シルバーリーフ」の輝き わたくしが、夏のお庭に特におすすめしたいのが、シロタエギクラムズイヤーといった、銀色がかった葉を持つ「シルバーリーフ」と呼ばれる植物たちです。太陽の光を浴びると、その葉はキラキラと上品に輝き、まるで氷の結晶のよう。目に涼やかさを届けてくれる、美しい名脇役でございます。


その弐:「音」で、涼を感じる魔法

目を閉じて、耳を澄ませてみてください。あなたのお庭からは、どんな音が聞こえてまいりますか? 風が吹いた時に聞こえる音も、実はお庭をデザインする上で、とても大切な要素なのです。

カレックスフウチソウのような、細くしなやかな葉を持つグラス類は、そよ風を受けるたびに「サラサラ…」「カサカサ…」という、とても心地よい音を奏でてくれます。 その乾いた涼やかな音色は、耳から涼を運んでくれる、自然が生んだ最高のBGM。賑やかな蝉時雨の中にあって、一服の清涼剤のような役割を果たしてくれますよ。


その参:「形」と「香り」で、涼を深める魔法

  • 瑞々しい「大きな葉」の木陰 **ギボウシ(ホスタ)**のように、大きく、肉厚で、瑞々しい葉を持つ植物は、その見た目自体が、目に潤いと安らぎを与えてくれます。直射日光が苦手な植物ですので、シンボルツリーの足元など、木陰になる場所に植えてあげると、涼しげな印象がさらに深まります。

  • 記憶に残る「爽やかなハーブ」の香り 玄関アプローチや、ウッドデッキのそばなど、人がよく通る場所に、ミントローズマリーレモングラスといった、清涼感のある香りのハーブを植えてみてはいかがでしょうか。葉にそっと触れたり、風が吹いたりするたびに立ち上る爽やかな香りは、夏の暑さで少し疲れた心と体を、すっきりとリフレッシュさせてくれるはずです。


夏の植栽デザインは、ただ美しいお花を植えることではございません。 色や形、音や香りといった、私たちの五感に働きかける要素を、どのように配置し、どのように組み合わせるか。 それは、心地よい「涼しい時間」そのものをデザインすることに、他ならないのです。

暑い夏だからこそ感じられる、植物たちの力強い生命力と、その優しさ。 そんな自然の恵みを最大限に引き出すお庭づくりを、わたくしたちは、ずっと大切にしております。 あなただけのお庭の「涼」を、ご一緒に見つけてみませんか。

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